緩和ケア

ホリスティック医学の重要性が高まると同時に、医療としてのスピリチュアルの重要性が高まっています。医療の現場において、最もスピリチュアルな医療が求められている分野に緩和ケアがあります。
緩和ケアとは生命に関わる重大な病気を持つ患者に対して行われるケアです。近代医学による治療以外の方法で、「身体的」な痛みや、「心理的」「社会的」「スピリチュアル」な苦痛を軽減することを目的にしています。また患者やその家族を精神面から支え、できる限り人生をよいものにする手助けをすることも重要な目的です。
かつての緩和ケアといえば、主にガンなどの終末期医療として行われていました。現在では病気の終末期だけではなく、早期から終末期まで全体的に必要な医療と考えられるようになっています。
患者の苦痛の中でも「スピリチュアルな苦痛」とは、「なぜ私が死ぬのか‥」「死んだらどうなるのか‥」といった、死に直面した時に人間が抱く不安や孤独、喪失感、絶望感などを総合した苦痛で、健康な人には隠れている人間の核心的な意識でもあります。
「人間は誰もがいつか死ぬ」、「長く生きることが大切なことではない」、「死ぬことは怖いことではない」というスピリチュアルな視点でケアをすることは、自分の人生を冷静に振り返り、残された人生を前向きに生きる手助けとなり得ると考えられます。
スピリチュアル側面から行う緩和ケアはスピリチュアル・ケアとも呼ばれ、そのあり方は奥が深く、ホリスティック医学の一つとして、今後に多くの課題が残されています。